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無料で使えるCADフリーソフトを徹底比較!

2021.06.04

CADとは

CAD(Computer Aided Design:コンピュータ支援設計)は、コンピュータを用いた設計、コンピュータによる設計支援ソフトおよびシステム。「作業の効率化・容易化」と「図面管理の効率化」を目的とします。

図面では、線の使い分けが重要になります。図面上に引かれる線は、太さ・種類によって形状、寸法などを表現しています。しかしながら、手書きで製図を行う場合、どうしても線の太さにばらつきが出てしまい、同じ太さの線を引くことは容易でありません。

一方、CADソフトでは、線の太さ・種類が設定されているため、正確かつ容易に線を使い分けられます。編集機能により、ミスの修正など、線の太さ・種類の変更も簡単に行えます。従来の手書きによる製図と比べて作業の効率化・容易化が図れます。

また、CADには2種類あり、2D CAD(2次元CAD:平面的な図面)と3D CAD(3次元CAD:立体的な図面)に分類されます。特に、3D CADでは、平面図では表現できない空間表現も可能となり、視覚的に分かりやすく、伝えることができます。

今回は、無料で提供されるCADソフトを紹介していきます。

無料で使える3D CADソフト

まずは、おすすめの3D CADフリーソフトです。 3D CAD(3次元CAD)では、平面的な図面(2次元的な図面)に加えて、3次元的な図面を作図できます。

コンピュータ上にある仮想の3次元空間を利用して立体的な設計が可能となり、形状・位置関係を全角度から立体レベルで確認できます。

立体的可視化により、全体像・完成像を立体的かつ具体的にイメージできるのが特徴です。 また、3D CADでは、3Dモデルを1パターン作成するだけで、複数の図面(平面図、断面図など)、パース(平面的な図面を元に全体像・完成像を表現したもの)を自動的に作成できます。

 

【SketchUp Free(スケッチアップ)】米トリンブル社

・Webベースの3Dモデリング専用ソフトウェア
・無料版は非商用利用、有料版は商用利用可
・対応OSはWindowsおよびMac

主な機能である「3Dモデラ-」は、Webブラウザで直感的に操作できます。直感的な操作性と十分に用意されたプリセットデータによって、建築の専門知識や図面の作図技能がない初心者でも、コンピュータ上で直感的に3Dデータを配置するだけで簡単なモデリングができます。

なお、「モデリング」とは、いわゆる「コンピュータグラフィックス」のこと。コンピュータ上において、設計した建築物を立体的な形状である「立体モデル(3次元データ)」として再現します。

また、ソフトウェアのダウンロードおよびアップデートは不要。常に最新状態のソフトウェアが利用できます。クラウドに保存できるデータ量は10GB、クラウド上でのデータ管理により、データを共有しやすく、複数人での同時作業も可能です。

相互運用性は高く、例えば、SKP・JPG・PNG ファイル形式を読み込み、SKP・PNG・STLファイル形式を出力できます。アクセス制限はなく、インターネット接続可能なデバイス(PC、スマートフォンなど)からオンライン上で設計した3Dモデルを確認できます。

 

【FreeCAD】

・3Dパラメトリック・モデラ-
・マルチOS対応(Windows、Mac、Linux系)

「パラメトリック・モデリング」では、例えば「常に高さは幅の三分の一の長さ」など、寸法値として定義された「変数(パラメータ)」「拘束条件(物体の固定方法)」を指定して立体的な形状を作ります。変数の値を変更するだけで、簡単に類似形状が作成でき、デザインを変更できます。

CAD初心者には操作に馴染みがありませんが、設計業務において3D CAD経験がある人にとっては直感的に操作できるでしょう。

なお、OpenCasCade社より、3D CADの基盤となる「ジオメトリカーネル・幾何学カーネル(立体形状を表現するコアな部分、OSに相当する部分)」が提供されています。

3D表現モデルは、3次元ソフトウェア開発ツールキッド「Open Inventor」に準拠します。「Coin 3Dライブラリ」「Python API(プログラミング言語Python(パイソン)による特定の機能に特化して共有可能なプログラム・ソフトウェア機能を共有する仕組み)」に基づきます。

 

【Fusion360】米オートデスク社

・高性能なレタリング機能
・対応OSはWindowsおよびMac
・無料版は非商用利用、有料版は商用利用可

設計要件を満たす3Dデータ作成機能(3D CADモデリング機能、3D CAM、レタリング、解析、アセンブリ、2次元図面など)が搭載。

CAD(コンピュータ支援による設計)/CAM(Computer Aided Manufacturing:コンピュータ支援による製造)機能をもち、デザインから設計、製造までの工数は削減され、業務効率・生産性は向上します。

作成した3Dモデル(立体)から2次元図面(平面的な図面)へ簡単に変換でき、設計変更にも柔軟に対応できます。機械部品設計などソリッドモデル向きの「パラメトリック・モデリング」と自由曲面向きの「スカルプト・モデリング」に対応するため、自由度の高い立体的な形状を表現できます。

また、クラウド上でのデータ管理により、データを共有しやすく、複数人での同時作業にも対応します。データを上書き保存すると、旧データが自動的にバックアップされ、作業履歴は保存されます。

 

無料で使える2D CADソフト

次に、おすすめの2D CADフリーソフトです。

2D CAD (2次元CAD)は、従来の手作業による製図(ペンやスケールを用いて手書きした紙ベースの図面)をコンピュータ処理に置き換えたもの。コンピュータ上で線や円弧を用いて描き、2次元的な図面(平面図・立面図など)を作図できます。

 

【Jw_cad】

・建築設計機能に特化したCADソフト
・対応OSはWindows

建築士が開発した建築設計機能に特化した国産フリーソフト。建築設計事務所での使用率が高く、「AutoCAD」(米オートデスク社、サブスクリプション/永久ライセンス、2次元作図・図面・ドキュメントの作成可能)に次いで国内で二番目に使用される2D CADソフトです。

「AutoCAD」と互換性があります。ただし、「AutoCAD」と「Jw_cad」の操作性は異なり、独自で操作を習得する必要はあります。従来の手書きによる製図に近い感覚で図面が作成できます。

また、インターネット上では無料データが多く提供され、無料データの活用によって効率的に製図を進められ、品質の高い図面の作成が実現します。

 

【Solid Edge 2D Drafting】シーメンスPLMソフトウェア社

・2次元図面作図機能を搭載
・毎年無償でバージョンアップ版の提供

初めて使用する場合でも分かりやすく、直感的な操作性が特徴です。2次元図面の作成に必要な機能が搭載され、世界各国の図面規格に準拠します。

「AutoCAD」「AutoCAD LT」(米オートデスク社製、サブスクリプション/永久ライセンス)など他2D CADソフトと互換性をもち、2次元CADデータを取り込み、使用できます。

 

【AR_CAD】

・直感的な操作性とシンプルな機能

余計な装飾のない、シンプルな画面とマウスによる操作が大きな特徴。CAD初心者でも簡単に操作でき、直感的に平面的な図面を作成できます。画面上に表示されるガイドに従って、マウスのクリック&ドラッグで簡単かつスムーズに図形の描画が可能です。

また、様々なファイル形式の入出力、画像ファイル挿入、電子メールへの添付にも対応しており、CAD図面と画像の組み合わせ、PDF出力など幅広く活用できます。

 

まとめ

2D CADソフトは、例えば、平面の建築設計図面、パンフレット、企画書など平面的な図面の作成に向いています。一方、3D CADソフトでは立体的な図面が作成でき、完成像・全体像をイメージしやすくなります。

CADソフトは、それぞれ機能・特性が異なります。フリーソフトだと、利用・導入ハードルは低くなりますね。機能・特性を踏まえたうえで、ニーズに合ったCADソフトを選びましょう。

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