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建築設計で使用される図面の種類とは?図面の役割を徹底解説

2021.02.09

建築設計には建物の構造を平面上に表した図面が用いられますが、建築物の全体像を把握するためにはさまざまな設計図を制作する必要があります。

今回のコラムでは、建築設計に使用される図面の種類と役割について解説します。

建築設計で必要とされる図面の役割とは?

建築設計に用いられる図面の役割は、建築方法を明確に示すことです。

設計図は、施工主や設計者が思い描いた建物のイメージを施工者に伝えるためのものです。設計図には、建物を建てるために必要な情報がすべて詰め込まれています。

施工者が設計図の内容を理解することで、設計者がイメージしたとおりの建物を建築できるようになります。

 

図面の種類

図面の種類は大別すると「意匠図」「構造図」「設備図」の3種類に分けられます。本項では図面の種類について詳しく説明していきます。

 

意匠図

意匠図とは、建物が完成した時点の間取り、仕様、デザインを図面上に表したものです。

意匠図には、上から見た図面、横から見た図面、建具や階段を詳細に示した図面などの数多くの種類があります。


■案内図・全体配置図

案内図とは、目印となるような著名な場所から建物までの経路を示す図面のことです。全体配置図は、建物の周りにある道路や隣地との位置関係が示されています。


■部分配置図

敷地の地盤の状況や、建物が敷地内のどこに建てられているかが示されている図面です。全体配置図よりも縮尺が大きいため、建物と敷地の詳しい位置関係がわかります。


■平面図

建物の各階を平面的に見た図面のことで、真上から見た図が記載されています。平面図には部屋の配置、柱の位置、間仕切りされる箇所などが示されています。


■平面詳細図

平面図をより詳細にしたもので、建具の寸法や壁の厚さ、躯体の寸法が記されています。出入り口や窓は、人や物が出入りするための有効寸法を確保する必要があるため平面詳細図が用いられます。

 

構造図

構造図とは、建物の構造を示した図面です。柱や梁、壁などの寸法や構造部材を配置する方法が記載されており、建物を建てる際の参考となる図面です。

構造図も、意匠図と同様に複数の図面に分けられます。

 

設備図

設備図とは、建物内で使用する設備に関する図面のことです。主な設備としては給排水、給湯、ガス、電気などがあり、設備図には給排水やガスの配管の位置、電気のコンセントの数などが記載されています。

また、設備図は建築の進行状況に応じて5種類の図面が作成されます。

 

図面制作のポイント

実際に図面を制作する際に大切なポイントは、「わかりやすさ」と「目的」です。

本項では上記のポイントについて具体的に説明していきます。

 

わかりやすさ

わかりやすい図面を制作するために大事なことは、余計な装飾を控えてシンプルにまとめることです。
あちこちに装飾が施されている図面は、どれが重要な情報なのかかえってわかりづらくなるため、必要な情報だけをシンプルにまとめるように心がけましょう。

建築現場では多くの関係者が作業を行うため、わかりづらい図面を制作すると作業が遅れる原因になってしまいます。

引き出し線や寸法の表記ルールを統一することで、図面の内容を理解しやすくなります。

 

目的

「誰に何を伝えるか」や「施工者に必要な情報を落とし込む」といった、図面の制作目的を明確にすることも大切です。

図面を使う人が求めている情報を、一目でわかるように簡潔に記載することでわかりやすい図面が作成できます。

 

まとめ

建築設計を行う際に使用する図面にはさまざまな種類があり、記載される情報は多岐にわたります。設計者のイメージどおりの建築物を建てるためには、わかりやすい設計図を作成することが大切です。

施工者が使いやすい図面を作成することで、建築作業の効率化も期待できるでしょう。

(画像はPixabayより)

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