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ビジネス・企業向けのハイエンドPC接続型デバイス徹底比較!

2021.06.04

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VRとは

「VR」とは「Virtual Reality(バーチャルリアリティ)」の略であり、「人工現実感」「仮想現実」のことです。

日本バーチャルリアリティ学会によると、「人間の五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)を刺激して、人工的に作られた仮想空間を現実世界であるように体感させる技術」と定義されます。

私たちが知覚している世界は、現実世界を直接、反映したものではありません。感覚器を介して得た情報をもとに脳が作り出した世界であるといいます。

また、「バーチャル(virtual)」は、「表面的には原物・現実ではないが、本質的には原物・現実そのもの」です。

VRでは、人間の感覚への刺激を通じて仮想空間への没入感を与えます。人工的に作られた仮想空間での体験が、あたかも現実世界で実際に経験したことのように感じられます。

つまり、専用のゴーグルやヘッドセットを装着してCGによる仮想現実を見ることで、360度の3D空間に入り込んで限りなくリアルに近い体験が得られます。

企業のVR活用メリット

2016年は、VR元年といわれます。この年、ソニー・インタラクティブエンタテインメント「PlayStation VR」、米Facebook傘下Oculus VR「OculusQuest」などの一般消費者向けVRヘッドマウントディスプレイが発売されました。

VRはゲーム、映画などの娯楽用3Dコンテンツとして普及し始めましたが、近年、ゲーム、映画をはじめ、スポーツなどのエンタメ分野から、研修、技術習得訓練・トレーニング、3Dデータ再現などのビジネス分野に至るまで活用されています。

VR活用のメリットは、実際はその空間に居ませんが、あたかもそこに居て体験・経験できることです。

例えば、スポーツ分野では、スポーツ観戦(対観客)、トレーニング(対プレイヤー)に活用されています。 従来のテレビやネット配信ではカメラワークで映された映像ですが、スポーツ観戦にVRを活用した場合、観戦者は、個々が好きなように360度見渡せ、自宅に居ながらスタジアムの観客席から見ている感覚で楽しめます。高い没入感と臨場感が味わえます。

合わせて、スポーツ選手は、練習・トレーニングにVRを導入することにより、強度・難度、環境を自由に変えられ、繰り返し練習できます。内容に応じて場所を移動する必要はありません。 また、VR活用によって、医療の可能性を広げるともいわれます。VRを通じて、手術の見学、手術シミュレーションが可能となり、正確かつ実際の手術に近い動きを学べます。

 

ハイエンドPC型VRデバイスの紹介

VRでは、VRヘッドマウントディスプレイ(主にゴーグル、ヘッドセット)を装着して、仮想現実上で現実に近い体験・経験ができます。VRヘッドマウントディスプレイの種類は、「一体型(スタンドアロン式)」「PC接続型」「スマートフォン接続型」とあります。

 

【VRヘッドマウントディスプレイの種類】

■一体型

・ヘッドセット単体で動作可能(PC、スマートフォン不要)
・接続用ケーブル、外部センサー不要
・起動設定の負担は小さい
・PC接続型より環境構築コストが高い
・PC接続型より画質は下がる


■PC接続型

・ヘッドセットとPCを接続して使用(ハイスペックなPC必要)
・接続用ケーブル、外部センサー必要(セットアップ必要)
・一体型より環境構築コストが高い
・最も高品質かつ高解像度(高画質)
・PC側でデバイス操作・制御が可能

■スマートフォン接続型

・ヘッドセットとスマートフォンを接続して使用
・動きに制限あり
・一体型とPC接続型より低コスト
・画質のデメリット(映像の歪みなど)

このように、VRヘッドマウントディスプレイは3種類に分類されます。価格帯、機能・特徴、使用用途などニーズに応じて選びましょう。

次に、高性能なPC接続型のVRヘッドマウントディスプレイを紹介していきます。

 

【Oculus Rift S】Facebook/2019年5月発売

前モデル「Oculus Rift」の改良版との位置付けです。PC接続型VRヘッドマウントディスプレイのうち、比較的低コストです。

一部に例外はありますが、「Oculus Rift」向けコンテンツを継続して利用できます。前モデルと比べてセンサーが不要となり、セットアップ時間・手間が軽減されました。

あらゆる向きにおける身体の動きをトラッキングし、VR映像に反映します。さらに、コントローラーを介して、投げる、掴むなど直感的な動きが正確に再現され、自由な動きで楽しめます。

また、ヘッドバンドのダイヤルを回すことで簡単にフィット感を変えられ、ヘッドセット装着時の安定感および快適さを調節できます。


【HP Reverb】日本HP/2019年7月発売

センサーやカメラの設置は不要です。PC接続のみで利用でき、セットアップは必要ありません。前面のカメラ2基にて位置トラッキング、コントローラーのトラッキングを行い、身体などの動きを感知して追尾します。

また、高解像度LCD(LCD:液晶ディスプレイ、片方2160×2160ピクセル)が搭載され、スクリーンドア効果(SDE:粗い画像ピクセルが見える状態)が消滅しています。高精度グラフィックによって高い没入感が実現します。


【VIVE Cosmos】HTC/2019年10月発売


外部センサーが不要のため、セットアップ時間は半減します。フリップアップ式デザイン(フェイス部分が100度跳ね上がるデザイン)が採用され、メガネ着用のままでも使用できます。

カメラセンサー6基と最適化されたソフトウェアよる高いトラッキング精度、広視野角が特徴です。視野の隅々までVR映像が広がり、自由に動き回れます。

また、解像度の高い(合計解像度2880×1700ピクセル)LCDディスプレイによって、スクリーンドア効果(SDE:粗い画像ピクセルが見える状態)が最小限に抑えられ、没入感が高まります。

なお、産業・ビジネス用途の使用には、「VIVE COSMOS用アドバンテージパック」の購入が必要です。


【Pimax】Pimax社(中国スタートアップ企業)

日本では、国内代理店「Mogura」が法人向けECストア「Mogura VR Store」にて2019年10月から販売を開始しました。

現行モデルは、片目4K/両目8K 対応「Pimax 8K」、片目2.5K/両目5K対応「Pimax 5K XR」「Pimax 5K PLUS」にて展開されています。対角視野角200度の広視野角が特徴であり、視野の隅々までVR映像が広がります。

特に、「Pimax 8K」は、両目8K(片目4K)の高性能ディスプレイが2枚搭載。水平視野角150度、対角視野角200度の高精度グラフィックにより、スクリーンドア効果は軽減され、高い没入感が楽しめます。

 

まとめ

VRコンテンツ利用によって、仮想空間上であたかも現実世界で実際に経験したことのような体験が得られますが、一方、映像に酔う(VR酔い)、目への影響(斜視リスク)など身体影響が伴うともいわれます。

短時間の使用から始める、適切な休憩を取りつつ使用するなど、個々に合わせた利用を念頭に置き、正しくVRの利便性を活用しましょう。

(画像はPixabayより)

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