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観光・旅行業界のVR活用事例7選!

2021.06.04

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旅行・観光業界におけるVR技術とは

旅行業界、観光業界は観光資源に観光客を誘致し、その旅程および観光資源における滞在と消費を喚起するのが仕事です。

このために観光資源をより魅力あるものに整備するとともに地域あるいは周辺における特産品を開拓し、観光の利便性を高めるための整備をおこないます。さらに観光資源やその地域、特産品の魅力を日本全国あるいは世界中にPRします。

PR活動には映像やあるいはイベント開催などがありますが、このときにVR技術を活用することでより臨場感のあるPRが期待されます。

一方VR技術の臨場感、没入感を最大限に利用することでVRの体験そのものがエンタテインメントとなり、さらにVR技術を旅行のツールとして活用するような展開も拡がりつつあります。

観光および旅行業界でのVR活用メリット

観光および旅行ビジネスは観光客が観光資源を訪れ、その地域に滞在することで成り立ちます。

一方VRでは仮想的に観光資源を訪れたかのような臨場感あふれる映像を視聴することができるので、ある意味では観光、旅行ビジネスと競合する面もあります。それでも観光および旅行業界でVR技術の活用がすすむのは、やはりこれまでの映像に比べて圧倒的な臨場感による魅力です。

 

旅行先の魅力を臨場感あふれる映像で伝える

エンドクライアントは目的地の観光資源をVR映像で視聴することで、通常の画像や動画よりも観光資源の魅力をよりリアルに感じることができます。リアルな魅力を知ることが、現地でその魅力を体感したいという欲求に結びつきます。

通常の静止画や動画では注目するポイントだけに焦点を合わせていますが、VRでは全方位を確認できます。これによって現地の距離感や周囲の状況をあらかじめ知ることができるので、現地に行ってからイメージと違うというギャップが少なくなるというメリットもあります。

団体旅行を企画するときには、幹事は旅程や目的地の様子を事前に把握しておく必要があります。事前に下見旅行をすれば万全ですが、予算の面でも時間の面でも負担が大きくなります。

現地のVR映像を使ってあらかじめ周囲を確認しておくことによって、現地でのアクティビティの問題点やチェックポイントを洗い出しておくことができます。

 

現地に行かなくても体験できる

VRゴーグルを使用して視聴すると、まるで現地に赴いているかのような臨場感、没入感を味わうことができます。現地ならではの空気感や雰囲気にはおよびませんが、それでも写真や一般の動画よりは遙かに現実感があります。

VR映像をツールとして活用することで高齢や傷病などで旅行が難しい人が、実際に訪れることができない遺跡や絶景を体験することを可能にします。

歴史的価値の高い遺跡や文化財は観光資源として大きな魅力がありますが、文化財保護や自然保護のためには立ち入りや展示を制限する必要があります。こういった制約の多い観光資源をVR映像として視聴できる環境を用意することで、保護と観光の両立が可能になります。

 

世界中の名所を体験できる

旅行先を検討するときには、旅行会社のパンフレットを並べて見比べたり旅行会社のサイトでおすすめのツアーを見比べたりします。

YouTubeなどには多くのVR動画があり、VRゴーグルを使って視聴することで世界中の観光スポットを容易に体験して比べることができます。VRによって全方位を見わたすことができ、実際の距離感をつかむことができます。

 

観光業界におけるVR活用事例

観光業界におけるVR技術の活用は、観光スポットの魅力をより効果的に伝える手段として観光スポットのPR動画からはじまりました。世界のリゾート地はもとより、日本でも多くの自治体が観光案内のVR映像を公開しています。

さらにVR特有の臨場感や没入感をより積極的に活用して、新しい観光手段、エンタテインメントとして利用範囲が拡大しています。

 

VRによる仮想旅行エンタテインメント

池袋駅近くにある「FIRST AIRLINES」は、VR技術を利用して仮想的な世界旅行を楽しむことができるエンタテインメント施設です。

施設の内部は旅客機のファーストクラスを模していて、豪華なシートでくつろぎながらキャビンアテンダントのサービスと豪華な機内食を楽しむことができます。バーチャルな海外旅行はVRゴーグルを装着してさまざまな国の旅行を体験します。さらに現地との中継リポートもプログラムに組み込まれています。

 

VRによる海外旅行仮想同行サービス

旅行に出かけたときに、同行できなかった家族や友人と旅先の様子を一緒に眺めたり、おみやげを一緒に選べたりしたら旅の楽しさが一層拡がります。そんな新しい旅行の形を提案しているのが「ANA VIRTUAL TRIP」です。

サービスでは全方位カメラと専用のスマートフォン、VRゴーグルがレンタルされます。旅先で全方位カメラを使って撮影した画像をスマートフォンに転送することで、同行できなかった家族や友人はVRでその場にいるような映像を眺めることができます。

レンタルされたスマートフォンで通信しますが、通信量もレンタル料に含まれるので安心です。観光スポットで映像を共有してそこでの会話を楽しんだり、おみやげ店の店先で欲しいおみやげを映像でリクエストしたりすることもできます。

 

要介護者向け仮想旅行サービス

渋谷に本拠を置く東京トラベルパートナーズ株式会社は、介護施設向け旅行サービス「旅介(たびすけ)」を展開しています。少人数からの福祉車両を使った介護スタッフ同行での旅行企画とともに、生中継オンラインツアー「旅介オンライン」をおこなっています。

高齢や疾病などで訪れることが難しい場所への旅行やアクティビティの様子を、ライブ中継で楽しむことができます。レポーターがライブ中継してチャットでレポーターと会話しながら旅行を楽しむことができ、VRを利用した全方位映像による旅行体験を楽しむこともできます。

 

海外旅行のホテル事前見学

H.I.S.では海外旅行を検討しているエンドクライアントに、営業所においてVRによる海外のホテルの事前見学サービスを提供しています。

視聴にはオリジナルの専用端末「CREWL」を使用していて、メガネをかけたままでも視聴することができます。ハワイやバリなどのリゾートホテルのほかに、クルーズ船や海外挙式会場も事前見学することができます。

 

世界の観光地巡り映像サービス

旅行用スーツケースの大手「エース」では、コンテンツサービスとして「エース厳選! 世界VR旅行」を提供しています。

Webサイトから行きたい場所を選択して、YouTubeに用意されているVRコンテンツをスマートフォンで再生し、VRゴーグルに装着して視聴します。厳選された世界12ヵ所のバーチャルツアーを楽しむことができます。

 

VRを活用した観光アクティビティ

VR技術をより積極的に観光娯楽施設のツールとして活用しているのが「NINJA VR KYOTO」です。提供されるアクティビティは京都の市街地にある町家の中で忍者修行をおこなうというものです。

修業は手裏剣投げなどを実際におこなう「実践修業編」と、VR映像でスリリングな体験をおこなう「VR修業編」がセットになっています。大人用と子供用のプランが用意されていて、「VRアトラクション」だけを体験するコースもあります。

衣装をつけての記念撮影もセットになっているので、実体験と映像体験を組み合わせたこれまでにないアクティビティ体験が可能になっています。

 

VRによる観光スポットの史跡再確認ツール

日本には多くの史跡がありますが、建築物が残っていたり修復されていたりするのは一部であって、大部分は建築や街並みなどはすでに失われています。

現地を訪れると資料館などで往時の姿をしのぶことができますが、史跡そのものは一部しか残っていません。「ストリートミュージアム」はVR技術を活用したスマートフォンアプリによって、現地の映像にCG映像を重ねて往時の様子を復元するサービスです。

凸版印刷が提供している位置情報連動型の歴史文化情報プラットフォームで、紙製の専用VRScopeに対応しています。

 

まとめ

旅行・観光業では魅力的な観光資源を組み合わせた企画を立案、計画して、できるだけ多くの観光客にその魅力的な体験を提供します。

観光資源の魅力を多くの人に伝えるためにさまざまなメディアを活用しますが、なかでも効果的なメディアとしてVR映像が期待されています。VRを活用することによって、観光資源の魅力をより臨場感をもって伝えることができます。 VRの臨場感、没入感を積極的に活用することで、現地を訪れるのが難しいエンドクライアントに観光資源の魅力を仮想体験する機会を提供できます。

さらにVR映像をエンタテインメントに組み込んだり、あるいは現地での観光に組み込んだりすることによって新たな体験をつくりだす挑戦もおこなわれています。

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