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プロが教えるやさしいCGパース制作 - Vectorworks/Cinema 4D編 - No.05 VW_export/C4Dデータ整理

2024.07.11

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CGパース初心者向けオフィスCGパースチュートリアル No.05 VW_export・C4Dデータ整理

◆この動画では、VectorworksからCinema 4Dへのデータのエクスポート方法、その後のデータ整理を解説いたします。Cinema 4Dの初期設定、基本的なツールや操作方法を実際のデータ整理を通してご紹介いたします。
※解説字幕付き

①表示状態の確認

「ビュー」から「2D/平面」ビューへ戻り、最後にCinema 4Dへエクスポートをします。その前に非表示にしている「レイヤ」や「クラス」が飛ばされないように、表示状態を確認しておきます。レボタンを押してオーガナイザーを開きます。今回は「3D」レイヤにすべての3Dデータが入っており、「表示」状態になっているのでこのままで問題ありません。そのまま「クラスタブ」をクリックして移動します。作業のために非表示にした「02.床」が非表示のままになっているため、このクラスを表示します。

②取り出し

これで準備完了なので、メニューバーから「ファイル」→「Cinema 4Dへ送信(3D)」をクリックします。PCを起動してからCinema 4Dへ最初に送信する時には、Cinema 4Dアプリケーションを指定する必要があるので、「Cドライブ」→「Program Files」→「Maxon」→「Cinema 4D R〇〇」の中の「Cinema 4D.exe」を選択して開きます。「取り出しオプション」が開かれるので、今回は「詳細オプション」の中の「ジオメトリ」、「マテリアルとテクスチャタグとして取り出す」の2つのチェックだけ残します。設定できたら「取り出す」を押します。これでモデルとマテリアルがエクスポートされます。少しするとCinema 4Dが起動します。確認してみるとVectorworksで作ったデータが取り込まれています。問題がなければこれでエクスポートは完了です。

③Cinema 4D初期設定

Cinema 4Dが起動しており、データが取り込まれている状態から始めます。

まずは別名で保存します。「SPC_PJ」フォルダ内の「3D」フォルダに保存しましょう。名前は「SPC_PJ_01」としておきます。

まずは一般設定と呼ばれる環境設定を行います。メニューバーの編集から一般設定を開きます。今後は作業する人それぞれに合った設定が必要になると思いますので、今回は最低限の設定をします。まずファイルを開きます。Vectorworksと同じように自動保存を設定しておきます。保存にチェックを入れ、間隔を20分くらいにします。自動保存はVectorworksと同じで、古いものから上書きされます。5程度で十分かと思います。次に単位を開きます。制作するものによって変わってくるかと思いますが、建築系でよく使われる「mm」にしておきます。最後にメモリを開きます。取り消し回数の上限はPCの性能にもよりますが、100回程度は取り消しできるようにしておいた方が安心かと思います。一般設定はこれで保存されています。Cinema 4Dのアプリケーション自体に紐づいているため、どのファイルを開いても今の設定が有効になります。「一般設定」ウィンドウを閉じます。

④データ整理

Cinema 4Dを開くと、最初は、移動ツールがアクティブな状態になっています。移動ツールはオブジェクトの選択と移動ができます。試しに緑色の天井をクリックしてみると軸が現れました。Cinema 4Dは「Yアップ」と呼ばれ、Y軸が高さ方向の軸になります。上から見た時に左右の横方向が「赤色のX軸」、上下の縦方向が「青色のZ軸」、高さ方向が「緑色のY軸」です。各軸を選択すると、その方向に制限して移動ができます。また、各二軸の間にあるものが「軸バンド」と呼ばれ、それを選択することで二軸が作る平面に限定して移動することができます。最後に、軸を選択せずにビュー上をクリック、ドラッグすることで、すべての方向に自由に移動させることができます。移動ツールの隣にあるスケールツール、回転ツールも同様にそれぞれ軸があります。ここで天井を選択した時に、「軸」が天井ではなくワールド座標の原点に来てしまっていることが分かります。Vectorworksから飛ばしたデータはこういった設定になっていますが、このままだと作業がしづらいため、それぞれのオブジェクトの中心となるように変更します。右上のオブジェクトマネージャー内のVectorworksから始まるオブジェクトの左端のプラスボタンをクリックするとこの階層が展開されます。さらに「ジオメトリ」「3D」も同じように展開していくとオブジェクトが格納されていることが分かります。ただ、このままだとすべてのオブジェクトを選択することが大変なので、「オブジェクトマネージャー」の右上の右から2番目のアイコンをクリックし、「オブジェクト」の左の「+」ボタンを押して展開、「ポリゴン」をダブルクリックします。Vectorworksで作ったオブジェクトはすべて「ポリゴンオブジェクト」としてCinema 4Dに読み込まれているため、これによりVectorworksで作ったオブジェクトがすべて選択された状態となります。このままメニューバーの「メッシュ」「軸」「軸を中心に」をクリック、あるいはショートカット「G」を押します。これで軸がそれぞれのオブジェクトの中心に移動しました。

続いてデータ整理をします。Vectorworksで整理したグループごとにまとまっていますが、少し整理した方が作業がしやすくなります。まず一番下にある天井グループから整理します。先ほどのポリゴンオブジェクトと同じように「天井」グループの「軸」も原点にあるため、それを調整します。格納されているポリゴンオブジェクトをすべて選択します。すべてを選択する方法として、一つは一番上のオブジェクトをクリックした後に一番下のオブジェクトを「shift+クリック」することで、その間のオブジェクトもすべて選択されます。一つ一つ選択していく場合には「ctrl+クリック」で複数選択、選択解除することが可能です。あるいはドラッグで選択したいオブジェクトをすべて囲うことでも選択可能です。選択ができたらその状態で「alt+G」を押します。すると「ヌル」というオブジェクトの中に先ほどのポリゴンオブジェクトが格納されました。そして軸がすべてのオブジェクトの中心になっています。この「ヌル」オブジェクトというものは、それ自体は機能を持たない空のオブジェクトです。今回のようにオブジェクトをグループ化するなどの用途で使用します。続いて分かりやすいように名前を変えます。「ヌル」という名前上でダブルクリックをすると編集可能となるので、その状態で「天井」と打ち込み"enter"を押します。整理したものは選択した状態でドラッグして階層の外に出しておきます。これを各グループで行っていきますが、天井で他のオブジェクトが見えにくいため、天井の名前の右側にある上の丸を2回クリックして赤にし、非表示にします。この2つの丸は上がエディタ上で表示、下がレンダリングで表示を意味します。通常のグレーの状態であれば表示、1度クリックして緑色になると強制的に表示、もう1度クリックして赤丸になると非表示となります。上はあくまでも「エディタ上だけでの見え方」、下は「レンダリング時だけの見え方」を制御しています。間違えないように注意しましょう。

それでは、各グループを整理していきます。天井に続いて床を整理します。床グループを展開して、すべてのオブジェクトを選択、"alt+G"でグループ化、ダブルクリックで名前を「床」へ変更し、階層の外へ出します。柱・壁に関しても同様に行います。窓や建具に関しては複数のグループがあり、かつ、グループの中にさらにグループがありますが、Vectorowrks上で部材毎にまとめたものなので、問題がなければそれを維持したままにします。各「ヌル」にも分かりやすいように名前をつけながらまとめると良いでしょう。残ったオブジェクトの中身は空で必要ないので、大本のグループを選択して、deleteキーで削除します。これで一通り整理が完了しました。

次に、中途半端になっている窓や建具を調整します。まずはドアのグループを選択します。軸は中心にありますが、これだと配置には少し不便なため軸位置を調整します。ビュー左端のツールパレットから「軸を有効」にします。これにより、オブジェクトを動かさずに「軸」だけを移動できるようになりました。操作方法は普通のオブジェクトと同じです。次に、その下にある「スナップ機能を有効」にします。アイコンを長押しすることでオプションを展開することができます。長押ししたまま、上部バーで離すと展開したままにできるので、そのまま「スナップを有効」「自動スナップ」をオンにし、ます。今回は「頂点」、「エッジ」、「ポリゴン」「交点」「中点」をオンにしておき、完了したら閉じます。

ここで、ファンクションキーの「F2」を押します。すると、上から見た状態で、かつワイヤフレーム表示になりました。ビューポート内にカーソルがある状態で「S」キーを押してみます。すると、ドアが拡大表示されました。「S」キーで選択したオブジェクトを全体表示することができます。この状態で、壁とドアの右下の交点に「軸」を移動します。スナップされますのできれいに位置が合います。「F1」ビューに戻し、今度はY座標を「0」の位置にします。下部「座標マネージャー」で数値を変更することができるので、「位置」の「Y」を「0」にして適用します。これで軸が床レベルに移動しました。建築やインテリアでは、基本的にものが地面や床に設置することが多いので、軸をオブジェクトの最下部に設定しておくと配置がしやすくなります。軸の編集が終了なので、「軸を有効」をクリックして解除します。

再度「F2」キーで上面ビューにし、「ドア」を選択したまま、上部パレットからっ緑色の球状のアイコンを長押しします。するとツール群が展開されるので、そのまま「インスタンス」の上で離します。オブジェクトマネージャーを見ると、「ドア インスタンス」というオブジェクトが増えていることが分かります。「インスタンス」オブジェクトは「コピー」に似ていますが、「リンクオブジェクト複製機能」であり、オリジナルのオブジェクトを参照することで、オリジナルを編集すると同時にインスタンスも変形します。ただし、基本的に「インスタンス」それ自体は編集できないオブジェクトでもあります。このインスタンスオブジェクトを配置していきます。Cinema 4Dでは、キーボード「1」を押しながらドラッグすることで「カメラ移動=パン」、2を押しながらドラッグすることで「カメラズーム=ドリー」、3を押しながらドラッグすることで「カメラ回転」を行うことができます。覚えておきましょう。「F2」で上面ビューに戻り、「2」を押しながらドラッグするか、マウスホイールでカメラを引きつつ、「1」を押しながら右に移動し、隣のドアが見えるようにします。「ドア インスタンス」を移動して、壁の端点にスナップさせて配置を完了させます。「F1」で「透視」ビューに戻って、「S」で近づいたり、「3」を押しながら回転して確認します。また、ビューポート上で"N"を押すと、表示方法を切り替えるメニューが出てきます。そのまま"D"を押してみると、エッジが表示されました。"N-C"と"N-D"は比較的よく使うため、覚えておくと良いかと思います。他の表示方法も試してみてください。上部のメニューバーの表示から選ぶことも可能です。改めてドアを確認してみると、きちんと配置されていることが分かります。

続いて、パーティションを調整します。固定部とドアがありますが、固定部は同じものが5枚配置される構成です。先ほどのドアと同様にインスタンス化して配置していきます。固定部のヌルを選択して、「軸を有効に」、「F2」で上面ビューにして「S」で近づき、柱と接する部分、かつパーティションの中点にスナップさせます。続いて、座標マネージャーでY座標を「0」に設定しますが、「オブジェクト相対」や「オブジェクト絶対」になっている場合は注意しなければなりません。どちらかになっている場合、その上階層との相対関係による座標が表示されます。今回の場合は「パーティション」の軸位置との関係で座標が表示されているため、「0」にしても床には接しません。そういった時には、プルダウンから「ワールド」に変更してから、Y座標を「0」にします。これでワールド座標に対して0の位置に移動しました。「F2」キーで上面ビューにし、その状態で「インスタンス」オブジェクトを作成します。移動して端点にスナップさせて配置していきます。2つ目以降は「インスタンス」をctrl+ドラッグで複製して使用します。最後の1枚は独立した位置にあり、かつ柱に接しますので、同じように複製して柱にくっつけます。そして、座標マネージャーで「角度」「H」に「180」と入力して半回転させます。これで片側のパーティションは作成できたので、この大元のヌルの軸を調整します。「パーティション」を選択し、「F2」で上面ビューに切り替え、「軸を有効に」した状態で柱とパーティションの中点が交わる位置にスナップさせます。「インスタンス」化して、柱の上側にスナップするように移動、座標マネージャーから「角度」「H」に「180」と入力して半回転させます。「F1」で確認して見るとうまく配置できているようなので、これで完了です。

最後に、窓です。元となる窓1枚を複製して配置していきます。今回は平面上で、上下左右ともずれがあるため、寸法を入力して配置します。まずは、窓グループを選択して「インスタンス」化します。Vectorworksの図面を測ると、X方向に+831mm、Z方向に-27.5mmずれていることがわかります。座標マネージャーの「位置」「X」に今入力されている数値の後に、831と入力、「Z」の値に-27.5と入力してenterを押します。インスタンスオブジェクトが移動しました。次に2つのオブジェクトを選択して「alt+G」でグループ化し、名前を「窓二枚」とします。さらに「軸を有効に」がアクティブであることを確認して、軸を中央の支柱の中点に移動します。そのまま「SDS」を長押しし、「alt」を押しながら「対称」の上で離します。「alt」を押すことで、選択しているオブジェクトを「対称」オブジェクトの「子」にすることができます。「対称」オブジェクトは子階層のオブジェクトを面対象にするため、これで窓が支柱を中心にして対称になりました。デフォルトが「ZY」平面に対して対称のため、X方向に反転されましたが、対称面を変えることで反転する方向を変えることができます。最後に、忘れずに「軸を有効に」と「スナップ」を解除して窓の配置は完了です。

⑤子上がりの作成

最後は小上がりの作成です。床のヌルを選択し、小上がりを形成している4つのポリゴンを1つのヌルにまとめます。「小上がり」のヌル内で4つのポリゴンオブジェクトを複製し、一度非表示にしておきます。上の段を2つ選択し、ポイントモードで下端を上方向に170mm動かします。続いて下の段を2つ選択し、ポイントモードで下端を上方向に40mm動かします。上段と下段の間に隙間が開いたため、下段の内側を変形して調整します。先ほど複製した4つを再度表示します。上の段を2つ選択してポイントモードで上端を下方向に80mm動かします。続いて下の段を2つ選択し、ポイントモードで上端を下方向に85mm動かします。今下げた方の4つを選択してからF2キーで上面からの表示にします。ポイント選択モードに切り替えて動画のように外側のポイントを100mmずつ内側へ移動させましょう。最後に、小口に15mm厚の部材を追加したら完了です。X=15mm、Z=15mmの直方体を作成し、Yのサイズは各段の厚みに合わせます。上面表示で配置、変形させたら小上がりの形状作成完了です。

⑥マテリアルクリア・完了

これで、Cinema 4Dでの最初のデータ整理が完了しました。この後は各オブジェクトにマテリアルを貼ったり、家具を作って配置する予定なので、Vectorworksのクラスにて設定したカラフルなマテリアルはここで全て外しておきます。オブジェクトパネルの右側にある三角形の漏斗のようなアイコンをクリックします。新しく開いたパネルから「タグ」の+マークをクリックし、「マテリアル」の文字の上で右クリックをしましょう。開いた選択肢から「全てのマテリアルを選択」をクリックします。その状態で、どのヌル・柱状体のものでも大丈夫なので、マテリアルアイコンをドラッグし適当な場所でドロップします。すると、各所に貼ってあったカラーマテリアルが一箇所に移動されます。このままdeleteキーを押せばマテリアルの消去が完了です。データの変換直後は、デフォルトのマテリアルがダークグレーになっています。「モード」→「「プロジェクト」を選択し、カラーをクリックして任意の色に変えておきましょう。これで基本のモデリングの完了です。お疲れ様でした。

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